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双子座グラフィティ

眠れない夜に謳歌を蒔いてゆく

Ye -夜- その2

えっ、続くの!?っていう。自分でもびっくりです。続けるつもりはなかったんだけど、もうちょっと考察したくなっちゃったんだよね。

ここまで考察したくなるのは推しが出ていないからこそだろうなと思います。推しが出ていないと一回しか見ないからより余韻に浸れる。推しが出ると連日通うことになるから感想を書いてる暇がないし、頭の中で何度も同じ感想を反芻するから書く前に飽きちゃう(あ、言っちゃった)。でもまあしょうがないよね。推しの姿は脳裏に焼き付けたいから通いたいもんね。

あと、今回公演期間が短いし、会場もとっても狭くてチケット難だったから、行けた者の責任として書かせていただこうみたいな謎の責任感もある。かもしれない。

とにかく、もうちょっと書かせていただきますね。ちなみに一回しか観劇していないので、細かいところはニュアンスですすみません。
もちろんネタバレしかありません。




前回の感想で、水仙の考察が足りなかったなあと思ったのです。主人公なのに、ごめんね。

前の記事にも書いたけど、最初のベッドシーンってその絵面で殴られまくってるから記憶がおぼろげなっちゃうんだよね。だけど、こここそが水仙の気持ちを知るに当たって大事なシーンなわけで。
再演についてほさかさんがちらっとツイートされてたけど、冒頭のところをくまなく見るために再演も入りたいなあって思う。一回見たあとだから、多少は耐性ついたしね!

時系列で考えると、水仙は客といつものトイレへ行く途中で夜来香に出会うわけなんだけど、水仙は客を断って夜来香を選ぶんだ。
これってたぶんすごいこと。「客を選ぶ」ということを普段水仙はしていないはず。だけど、途中まで一緒に歩いていた客を振り切ってまで、夜来香に近づきたかった。

きっと水仙は夜来香を買ってもいいと思ってたんだろう。だけど、あくまで夜来香にネクタイをつかませた。そこが水仙の弱さなのかもしれないな。自分の弱みを相手に見せられない。
でも、夜来香は駆け引きなんて無縁の人だから、素直にネクタイをつかんだ。だから、始まった。

水仙はお気に入りの場所に夜来香を連れて行った。トイレでもホテルでもない、トンネルの奥の世界の果て。
セックスの最中、二人は何度もキスをする。これもたぶん、とってもすごいこと。だって、他の客とキスすることって確かにあるけど、それは「買ってくれたお礼」であり「サービス」でしかない気がする。
でも、水仙が夜来香にキスするときは、ためらうような、でも止められないような、そんな自分に対する戸惑いも含んだような顔でキスするんだよなあ。夜来香はその意味なんてつゆしらず、ただただ水仙のうつくしさに正直に反応するだけ。

全部終わったあと二人ともパンツを履いて(ていうかまじで脱いでたのか!って度肝を抜かれましたよ…)、そのあとの会話、夜来香は本当にひどいと最初は思った。
「僕のことどう思ってる?」
私が思うに、これって水商売の人に言ってはいけないフレーズナンバーワンなんだよな。
だってさ、サービスを受けるためにお金を払っているのに、そこに感情を織り交ぜようとするのはルール違反だ。好きなわけない。お金もらっているからやってるだけ、何を勘違いしているの?っていうのが一般的な回答だと思う。
だけど、水仙はそうは言わなかった。冗談言うなよ、と言われて怒りこそしたけど、「何を勘違いしているの?」とは言わなかった。
言えなかったんだろう。勘違いじゃないから。

なんだ。水仙の一目惚れじゃん。

そりゃあそうだ。じゃなかったら、終わったあとで「いくら?」なんて聞くはずがない。だって、ネクタイをつかんだのは夜来香の方だもん。プロの商売人であるところの水仙がビジネスチャンスを逃すはずがないよ。
つまり、水仙もやっぱりうろたえていたんだ。本来、お客相手ではありえないくらい、自分があまりにも感情を出しすぎてしまったこと。だから、自分が買うつもりだったことにして、その感情をごまかそうとしていたんだ。

でも、夜来香はまっすぐな人だから、そんな水仙の小賢しい技なんて何も通用しなくて、ただただお気に入りの場所に連れてきてくれたこと、セックスの最中自分を見つめた表情を思って、「僕のことどう思ってる?(=好きだよね?)」と尋ねてしまうんだ*1


寂しい人たちなんだな、と思ったのは、水仙が「ときどき買ったりもする」といったとき。
だって、本当にお金だけが目当てなら買う必要なんてない。「せっかく稼いだお金が」って思って買うわけなんてないと思う。だけど、あそこに立つ人たちは簡単に買ったりもする(実際に売りの男の子が薔薇と一緒に消えていく)。
お金を稼ぐのはついでで、居場所ほしさにあそこに立っているんだろうなって思った*2

それだけ寂しくて、なんとなく居場所を手にするためにしたくもないことをしたりするのに、夜来香に対してだけはスマートに振る舞えなかったんだもんな。本当に特別だったんだろうなあ、初めから。
だからつまり、あのお話は水仙が素直になるためにみんなが骨を折ってあげたよー!っていうお話なんだな。



ふー。これでようやくひと心地つきましたわ。後半雑だけど、いろいろ追加で思ったことを書けてよかった!
また書き足りないと思ったら書きにこようっと。いいよね、私のブログなんだし!



これくらい推しの舞台のことも書けたらいいんだけどなあ…笑

*1:そう考えると意外と夜来香もずるいな。だって、「僕は君が好きだ」とは言わなかった。あくまで水仙に気持ちを尋ねた。ずるいけど、でもちょっとわかる気もする。経験豊富であろう水仙を前に、おそらく初めてであろう夜来香は怖気付いちゃったのかもしれないな。経験豊富な彼に自分を気に入ってもらえたのか自信がなくて尋ねたのかもしれない、そんな気がする

*2:ただ薔薇だけは違う気がする。あの子はあくまで商売のために立っている。それはまた別の理由があるのかもしれない。おそらく望んでいたようには優しくない父親とかが影響しているのかはわからないけど